約120年ぶり合計200項目の改正!
『民法の一部を改正する法律』が
2020年4月1日から施行されます。(法務省HPより)
何が改正されるの??
1,保証人の保護に関する改正
①『極度額』を定めなければ、保証人になった人は払わなくても良い
②第三者が安易に保証人になってしまわないように、公証人による保証意思確認手続きの新設
2,詳細な契約条項『約款(やっかん)』を用いた取引に関する改正
- 『約款』に表示していない、不当な抱き合わせ販売の場合、合意していたとしても購入不要となる
3,法定利率に関する改正
①5%から3%に引き下げ
②金利動向に合わせ、法定利率が自動的に変動する仕組みを新たに導入
例:1000万円の遅延損害金は1年経つと50万円,5年後は250万円であるが、改正後は、1年後30万円、5年後150万円となる。
4,消滅時効に関する改正
- 債権が消滅するまでの期間(消滅時効時間)は原則10年間であるが、職業別で短期だった消滅時効期間を原則5年とする。
例:医師の診療報酬の債権の場合、3年で時効だったが、5年に変更。(ケースによっては最長10年)
その他の短期消滅時効の職業と時効期間
- 弁護士の報酬 2年
- 飲食代金 1年
- 動産のレンタル代金 1年
- 商取引債権 5年
これらの時効が原則5年の変更となる予定。
民法に新たな明記を追加
1,意思能力に関するルール
・高齢化社会のトラブル解決の為に、『認知症などにより意思能力(判断能力)を有しない状態がした法律行為(契約など)や、交通事故は無効である
2,賃貸借に関するルール
①敷金については賃貸借が終了して賃貸物の返還を受けたときに、貸主は賃料などの債務の未払分を差し引いた残額を返還しなければならない
②借主は、通常損耗(賃貸物の通常の使用収益によって生じた損耗)や経年変化について、原状回復をする必要がない
ここに書いてある以外にも沢山の変更があるようです。
詳しくは法務省HPをご覧ください。
最後に民法とは?
約1000条の条文、人間同士や会社、法人などのトラブルを解決する為の法律です。
今は順風満帆な人生でも、いつ予期せぬ問題に遭遇するか分かりません。
法律やルールを知らないよりは知っておく方が自分も他人も助けることができて良いかもしれません。
法律が改正した後には、生活が極端に変わる人、変わらない人が出てくるでしょう。
目に見えないルールが私たち一人ひとりを守っていること、
トラブルの渦中にいる方、もしトラブルに巻き込まれてしまった方が、改正された民法で平和な解決になることを望みます。
泣き寝入りしないで強く自分を持ってください。
ひとりじゃどうしようもない時は悩み過ぎずに周囲に相談してください。
office YAMAMOTOでも個人、法人の悩み、問題解決を承っております。
気軽にご相談くださいね。